VPNのスプリットトンネリングとは?設定方法と活用法【2026年最新】
最終更新: 2026年03月22日
VPNのスプリットトンネリングとは何か、使い方のメリット、NordVPN・ExpressVPN・Surfsharkでの設定方法、アプリベースとURLベースの違いまで詳しく解説します。
VPN Navi編集部
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目次7セクション
「VPNをオンにすると銀行アプリが使えなくなる」「VPN経由だと一部のサイトが遅い」
こんな悩みを持っていませんか? VPNはプライバシー保護に優れていますが、すべての通信をVPN経由にすると不都合が生じることもあります。
そんなときに役立つのが「スプリットトンネリング」機能です。この記事では、スプリットトンネリングの仕組み、具体的な活用例、主要VPNサービスでの設定方法までわかりやすく解説します。
スプリットトンネリングとは?
スプリットトンネリング(Split Tunneling)とは、どの通信をVPN経由にし、どの通信を通常のインターネット接続で行うかを選択できるVPNの機能です。
通常、VPNに接続するとすべてのインターネット通信がVPNサーバーを経由します。スプリットトンネリングを使えば、一部の通信だけをVPN経由にし、残りは直接インターネットに接続できます。
イメージ図
```
通常のVPN接続:
すべての通信 → VPNサーバー → インターネット
スプリットトンネリング:
選択した通信 → VPNサーバー → インターネット
それ以外の通信 → 直接インターネット
```
スプリットトンネリングの活用例
1. 銀行アプリはVPN外、ストリーミングはVPN経由
多くの銀行アプリは、VPN経由のアクセスをブロックしたり、不審なログインとして警告を出します。スプリットトンネリングを使えば、銀行アプリだけVPNを経由せず直接接続し、海外のストリーミングサービスにはVPN経由でアクセスできます。
2. ローカルネットワーク機器へのアクセス
VPN接続中はプリンターやNAS(ネットワークストレージ)など、ローカルネットワーク上のデバイスにアクセスできないことがあります。スプリットトンネリングでローカルネットワーク通信をVPN外にすれば、VPN接続を切ることなくプリンターで印刷できます。
3. 仕事用VPNと個人用通信の分離
リモートワークで会社のVPNに接続している場合、個人的なブラウジングまで会社のネットワークを通したくないケースがあります。スプリットトンネリングで業務用アプリだけを会社VPN経由にできます。
4. 速度が必要な通信をVPN外に
オンラインゲームやビデオ通話など、低遅延が求められる通信をVPN外にすることで、パフォーマンスを最適化できます。
アプリベース vs URLベース
スプリットトンネリングには主に2つの方式があります。
アプリベース(App-based)
特定のアプリケーション単位でVPN経由するかどうかを選択します。
- メリット: アプリごとに細かく制御可能
- 対応: NordVPN、ExpressVPN、Surfshark
- 例: Chromeだけ VPN経由、Safariは直接接続
URLベース(Website-based)
特定のWebサイトやドメイン単位でVPN経由するかどうかを選択します。
- メリット: 同じブラウザ内でサイトごとに使い分け可能
- 対応: ExpressVPN(ブラウザ拡張機能)
- 例: netflix.comだけVPN経由、銀行サイトは直接接続
主要VPNでの設定方法
NordVPNのスプリットトンネリング設定
NordVPNでは、Windows版とAndroid版でスプリットトンネリングに対応しています。
Windowsでの設定手順:
- NordVPNアプリを開く
- 左下の歯車アイコン(設定)をクリック
- 「スプリットトンネリング」をオンにする
- 「VPNを経由しないアプリ」を選択
- 対象のアプリを追加
- NordVPNアプリを開く
- プロフィールアイコン → 設定
- 「スプリットトンネリング」をタップ
- VPNから除外するアプリを選択
ExpressVPNのスプリットトンネリング設定
ExpressVPNは、Windows、Mac、Androidでスプリットトンネリングに対応しています。
設定手順(Windows/Mac):
- ExpressVPNアプリの設定を開く
- 「一般」タブの「スプリットトンネリング」にチェック
- 以下の3つのモードから選択:
- アプリを追加して設定完了
Surfsharkのスプリットトンネリング設定
Surfsharkでは「Bypasser」という名前でスプリットトンネリング機能を提供しています。Windows版とAndroid版で対応しています。
設定手順:
- Surfsharkアプリの設定を開く
- 「VPN設定」→「Bypasser」を選択
- 以下のオプションから選択:
- アプリまたはIPアドレスを追加
スプリットトンネリングの注意点
セキュリティリスクを理解する
VPNを経由しない通信は暗号化されません。銀行アプリなどHTTPSで保護されたサービスであれば問題ありませんが、暗号化されていない通信をVPN外にするとセキュリティリスクが生じます。
Kill Switchとの併用
スプリットトンネリングを使う場合でも、VPN経由の通信にはKill Switchが適用されます。VPN接続が切断された場合、VPN経由に設定したアプリの通信は自動的にブロックされます。
iOS(iPhone/iPad)の制限
2026年現在、iOSではOSの制限により、ほとんどのVPNアプリでスプリットトンネリングが使えません。iPhoneユーザーはブラウザ拡張機能を使ったURLベースの方法を検討してください。
対応状況の比較
| 機能 | NordVPN | ExpressVPN | Surfshark |
|---|---|---|---|
| Windows対応 | あり | あり | あり |
| Mac対応 | なし | あり | なし |
| Android対応 | あり | あり | あり |
| iOS対応 | なし | なし | なし |
| アプリベース | あり | あり | あり |
| URLベース | なし | あり(拡張機能) | なし |
| 逆スプリットトンネリング | あり | あり | あり |
まとめ
スプリットトンネリングは、VPNの利便性とセキュリティを両立する便利な機能です。銀行アプリのトラブル回避、ローカルデバイスへのアクセス、速度の最適化など、さまざまな場面で活用できます。
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